名古屋の都心で自転車レースをやりたい!
と思ったのは約2年前のこと、
行き付けの自転車ショップでパーツメーカーの営業さんが言った
「プロレーサーが着てるジャージにスポンサーロゴが大きく入ってるのは山の猿やイノシシに
見てもらうためじゃなくて、多くの人達に観てもらうため。名古屋市内で自転車レースができるといいなあ」
そう、この日本では自転車ロードレースはとてもマイナーなスポーツであり、
現在開催されているのは、山の中の公道であったり、サーキットであったり、
その他人の目に触れないところばかり。
そこでふと考えた・・・
(名古屋テレビ塔周りの久屋大通でロードレースやったら、まるでツールドフランスの最終ステージ『シャンゼリーゼ』みたい・・・)
やってみたい!
そんなところから「名古屋の都心で自転車レース」の構想が膨らみました。
自転車は私の経験上、とても優れたツールであると思っています。
スポーツとして取り組んだことにより、精神的にも身体的にも健康なることができましたし、
小学生の子供にも参加させ、努力することの大切さ、勝負の厳しさ・喜びを教えることもできました。
自転車でやせた人は山のようにいますし、自転車で糖尿病などの持病が治った事例も多く耳にしました。
また、自転車を乗る人が増えればCO2削減になり地球環境にいいのは最終的な結果です。
これら自転車の良さを日本中に広められたらどうだろう。まずは地元名古屋から発信できれば!
と考えました。『自転車の街なごや・自転車文化をなごやに創ろう!』
私、とある「明るい豊かな名古屋を創ろう」をスローガンに掲げている公益な市民団体に所属しており、
この案を持ちかけてみました。
そこで賛同してくれる方がたくさんみえ、そして事業案として実現へ向けて動き出しました。
開催場所の案としては2案。
「久屋大通案」と「名古屋城案」
市議の先生にご相談したところどちらも実現には相当ハードルは高いと。
「もし可能だとしたら名古屋城の方でしょう。でも相当な覚悟をもって臨んでください。」
しかし、前途多難・五里霧中・暗中模索な局面が待ち受けておりました。
一番の問題は公道の使用許可でした。
「なぜここでやらなければいけないの?」
「一般市民に説明ができるの?」
「近くの大病院の患者さんはどうやって通行するの?」
などなど容赦なく次々に新たなハードルが立てられては越え、を繰り返してきました。
開催予定日は昨年11月29日(日)、
道路使用許可が(しかも内定)出たのは11月7日。
そこから初めて参加者募集をかけることができました。
20日とちょっと、
とても濃密な時間でありました。
とにかくサイクルショップを駈けずり廻ったのを覚えています。
結果約600名ほどの参加を募ることができました。
そしてついに開催日。
前々日からカラーコーンの配備から路上駐車の車への呼びかけ、清掃などの事前準備があって
無事開会、そして最初の種目「90分耐久レース」がスタートしました。
コースは名古屋城を囲む南に出来町通、東に大津通、北に名城公園との間の細い中道をコの字に反時計回りに交互通行としました。1周2.8km。
名古屋城北の中道の様子。この風景に感動。
本格的な超スピードで駆け抜ける人、のんびりマイペースで走る人、ママチャリも、それぞれ自分なりの楽しみ方ができるのも自転車レースの魅力です。
耐久レースとはモータースポーツとかと同じチーム戦。チームの走者が1人、交代で走るというもの。
一人で3周走って、次の人は1周で交代なんてこともできるので、
それぞれの体力、戦力を考えてレース運びをすることができます。
大津通の様子。片側4車線を全て止めてしまったんです。
そして大きな事故もなく90分もフィナーレ。
ありがたいことにチェッカーを振らせてもらえることになりました。
これまでの苦労、関わっていただいた皆様への感謝の気持ちが湧いてきて
熱いものが込み上げてきているところです。恥ずかしいですが・・・。
そしてその後参加チームは少なかったですが、どうしてもやりたかった種目の一つ小学生のレースを行いました。
おそらく日本初の種目「小学校対抗駅伝レース」1年生から6年生まで各学年1名の6名チームで
1年生からスタートして最終アンカー6年生のゴールで勝敗が決まるというレース。
本格的ロードバイクに乗っている子もいれば、子供用自転車に乗っている子もいました。
どの子もとにかく自分の出せる力を100%出し一生懸命走っていました。
その姿に観ている大人たちは多くの感動と気づきを得られました。
子供の応援はどんなスポーツも同じだと思いますが本当に盛り上がります。
この自転車レースを見た人達、参加した人達からいろいろな反響がありました。
「名古屋の真ん中の公道を走れて本当に気持ちよかった」
「また来年も続けて欲しい」
「来年やるなら是非出たい」
何より嬉しかったのが、この大会を観て、
「僕も何かやらないといけないと思って、自転車通勤始めました」
という声。
初めての試みでしたが、これを継続していくことが「なごやに自転車文化を創る」ことなんだと確信した次第です。
そして今年11月14日第2回開催!
またいろいろ課題が・・・
<つづく>
ありがとうございました。
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