また冬に逆戻り
まさに三寒四温の今日この頃
子どものB型もなんとかうつらずに済んだ小司博基です。
こんばんは。
今話題の東京スカイツリー。
完成も近くなって、東京では盛り上がっているようですが
ここ名古屋ではすごく関心があることでもない気がします。
今日その東京スカイツリーのライティングを手掛けている戸恒浩人氏の講演を拝聴しました。
昔江戸の町があった隅田の地に立つ日本のシンボルタワー
ということでまずはその土地の歴史・風俗・文化を徹底的に調べられたそうです。
そこで出てきた答えは「粋(いき)」と「雅(みやび)」の2つのキーワード。
このキーワードをテーマに2通りのライティングが交互に日替わりでアップされる案が採用されました。
このテーマをどのように光で表現するのかが興味のあるところでした。
単純に照らすだけじゃん!
って思っていたのが、これがすごく深かった(驚)
ライティングの大切さを痛感しました。
その2種類のライティングは以下の通りです。
●心意気の「粋」
隅田川の水をモチーフに淡いブルーの光がタワーの真ん中の心柱を照らしている。
大地から力強く立ち上がり、隠さないで中を見せるところから、江戸の気風の良さ、潔さを表現している。
●美意識の「雅」
鉄骨の細やかな構造体を衣に見立てて、優雅で気品あるイメージを表現。
テーマカラーの江戸紫をまとい、金箔のようなきらめきのある光を散りばめている。
その陰影はとてもぼんやりとはかない光で
でも温かみがあって美しい、これはまさに日本の侘びさびであります!
また、日本のシンボルである富士山の美しい「冠雪」をこのタワーで表現しています。
タワーの頂部と二つの展望台を挟んで構造体を照らす光が、
タワーの裾野に向かってグラデーションを描きながら地面に溶け込んでいく。
富士山の雪が裾野に向かって拡がっている姿がみごとに表されています。
それを聴いてからこのタワーが富士山に見えて仕方ありません(笑)。
でもホントにリンクするんですよね。
葛飾北斎の富嶽三十六景。
江戸から見える富士山は、江戸の人たちを勇気づけたり、生活の一部であったり、心意気であった。
そんな富士山のような存在に、東京スカイツリーがなれたら・・・
そんな想いでこのライティングデザインを手掛けられているそうです。
なんだかとても感銘を受けました(涙)。
そして、なによりこのライティングのすごいところ・・・
それは全てLED照明を使っているところ。です
とても限られたスペースの中で大きな反射板や機材も設置するところもなく
何百メートルも先を照らす強い光を発生させなくてはならない状況。
今までのLED技術では到底不可能だったのを可能にした。
また、江戸紫のカラー光線もLEDで初めて作ることができました。
世界初、世界最高の技術がまだまだ日本にある!
と希望を抱くことができました。
長寿命で高効率なLED照明を使った電波塔の東京スカイツリー。
エコロジーのシンボルとしても日本の未来に輝くことでしょう。
完成のあかつきには、ぜひ泊まりで「粋」と「雅」の光の作品を観覧しに行きたいと思います。
ありがとうございました。